今回ご紹介する検査は、MSPA(エムスパ:発達障がいの要支援度評価尺度)です。保護者様や関係機関に対してアンケート及び面接を実施し、お子様のより客観的な特性を評価していくものです。また、14項目からなるレーダーチャート(上記の写真)を作成していくため、お子様に身近でない支援者に対しても直観的にお子様の特性を理解して頂ける検査となります。14項目の内訳は、自閉スペクトラム症(ASD)・注意欠如多動症(ADHD)・発達性協調運動症(DCD)の特徴に加えて、感覚・睡眠リズム・学習・言語発達歴によって構成されています。
「わぁ~お」では、必要に応じてMSPAを施行しています。取り入れた理由としては、検査の形式である、お子様に関係する方々に対して行うアンケート及び面接に注目したからです。このアンケート及び面接を資料として作成されたレーダーチャートによって、お子様に関係する方々が、お子様とのかかわりの中で感じている印象や支援の考え方の違いを共有できると捉えています。
ここからは、「わぁ~お」の検査に対する考え方をお話しします。
大多数の発達がゆっくりなお子様は、療育などのサポートを受けるようになると発達検査を定期的に受けていく経験を積み上げていくことになります。検査場面のコミュニケーションは、客観性を保証するために、日常とは異なる形式的なやり取りが強く出てしまいます。そのため、好奇心や達成感の中で支えていく療育とは正反対のかかわりとなってしまいます。
このような理由から、「わぁ~お」では、検査と療育の在り方について慎重に検討し、実践しています。言語個別療育1回目では、事前に保護者様と面談した際の情報をもとに、お子様に「わぁ~お」を安心できる場所として感じてもらえる関わりの中で、今の発達を評価していきます。その後の言語個別療育でも、継続して様々な遊びの中でのお子様の行動を注意深く観察し、必要な手立てを導き出していきます。これらの過程の中で行われる評価の指標は、客観的なデータをもとにして判断しています。また、必要と判断した際には形式的な検査も行っていきます。
「わぁ~お」で行われるすべてのかかわりは、お子様やご家族様の充実した日常生活への橋渡しとなるべく手立てにつなげていきます。
(尚、MSPAを実施するために必要な講習は受講しております。)
子どもと家族のあつまり
「わぁ~お」
代表 岸野吉晃
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